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【本革学校】日本の革事情

先進的な皮革は、ヨーロッパが中心。現状そんなイメージの革製品ですが、
ヨーロッパの革事情のページでもお伝えしているように、ヨーロッパは古き良き文化、技術を守られ、その中で進化を続けている感じですが、
日本人は新しいもの好き、様々の国の技術や文化を取り込んでは、常に最先端の技法や加工方法を探究し続けてまして、
日本ならではの革文化が存在し、それもそれぞれの地域の気候や風土に合ったそれぞれの特色を持って発展しています。

▼全国の革事情

●北海道・東北
北海道ではアイヌの文化が栄えたため、アザラシといったような獣皮や鮭などといった魚類の革が衣服などに利用されてきました。
また東北の福島や山形といった地域は、地場産業として履物の製造が有名です。

●関東
埼玉の草加と浅草が有名で、隅田川沿いなどに工場が多く存在し、豚革専用のタンナーさんが多いのも特徴です。
栃木レザーのヌメ革の有名です。

●中部
インドの装飾皮革から発展した甲州印伝(鹿革に漆で模様付けした革)が有名で、現在でも人気の高い革となっています。

●近畿
播州姫路の革なめしは業界内では有名で、なめし工場や革に関連する事業所は群を抜いて多い地域です。
播州姫路だけで国内シェアの7割を占める一大生産拠点で、その物流量から数十工程ある皮革の製造工程それぞれの加工を専門とする会社が複数存在し、
地域が一帯としての皮革製造が行われています。
また、同じ兵庫県では豊岡は鞄の街として有名で、和歌山にはエナメル専門の加工業者が多かったり、神戸大阪にも靴の製造や、革の加工として独自の文化を発展させた地域が多く存在します。

●中国・四国
四国は、皮革の産業に適した気候をしているため、革手袋や野球のグローブなどの生産が盛んに行われています。
また、日本刀の産地でもある中国地方はエイの革を輸入して刀の柄などに加工されています。

●九州
外国からの玄関口になってきた九州は、初めて革の技法が伝わった地と言われています。
北九州市は女性向けの履物の製造の産地として有名で、馬肉でも知られている熊本は革の原料でもある馬の産地としても知られています。

大雑把にですが、国内の革事情をざっと話すとそんな感じです。